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ブログ2019.11.21

耐震性の考え方:前編

木造建築を検討する際、地震に弱いのではないか、耐震性に問題はないのか—という疑問や不安を持つ方もいらっしゃいます。
 
今回から2回にわたり、雨楽な家のような在来軸組工法の耐震性と、西城建設が考える地震に強い家についてお伝えします。
 

 
構造によって耐震性能レベルは変わらない
 
そもそも、建築基準法で定める耐震性能レベルは、構造種別にかかわらず同じです。
木造だからといって、建築基準法の耐震レベルを満たしていないということはあり得ませんし、鉄筋コンクリート(RC)や鉄骨(S)の建物と比較して、耐震性能レベルに違いはないのです。
住宅は、構造によって耐え方に違いはあっても、何か異なる基準の中で建てられるわけではありません。
 
構造による違いで大きいのが建物重量です。
もちろん用途や規模により違いはありますが、床面積あたりの重量比は木造:鉄骨:鉄筋コンクリート=1:2:4とされています。
地震力(※1)は建物重量に比例して作用するため、木造は鉄筋コンクリートの1/4程度の重量を支えればいいということになります。
必要なのは、建物重量(作用する地震力)に対し適切な耐力璧(※2)を設計することなのです。
 
※1地震力…地震によって建物に働く力(加速度)。耐震性能は、横に揺らす力(水平力)で測定する
 
※2耐力壁…水平力に抵抗する能力を持つ壁のこと。各階ごとに所定の量の耐力壁を設置することが義務付けられている
 
適切な耐力璧の設計」とは、筋交いなどを入れた耐力壁が、必要な量、バランスよく配置されることです。
建物の片側に偏ることなく、外周付近に多くの耐力壁があると、地震で建物がねじれて倒壊するのを防げるのです。
 
これらは、木造建築の耐震性の基本となる点です。
西城建設も当然、建物の形、間取りに応じて、適切な耐力壁を設計しています。
 

 
耐震性能を効率よく、楽に上げられる
 
住宅品確法の耐震等級2、3など、建築基準法の要求を超えるレベルの耐震性能を目標とする場合、構造種別によりそのアプローチは異なります。
 
鉄筋コンクリートでは、柱や梁の断面や鉄筋、壁厚や壁量など、構造体量の増大が必要とされ、コストアップにもつながりやすいようです。
鉄骨は部材の断面を大きくすることで耐震性能を上げられますが、鋼材量が増えるため、これもまたコストアップにつながりやすいとされています。
 
木造では、壁、床、屋根の耐力強化や耐力壁を増やすことで耐震性能を上げますが、そもそも建物重量に占める構造体の割合が小さいため、効率よく性能を上げることが可能です。
耐力強化にさまざまな手法があることに加え、建物重量とのバランスから、他の構造に比べて耐震性能を上げる際のコスト優位性があるのです。
 
リフォームなどで、既にある建物の耐震性能を高めるのが楽なのも木造の特長です。
劣化した部分の補修や交換、耐力壁の仕様変更などを比較的かんたんに行うことができ、効果があります。
鉄筋コンクリートや鉄骨の建物では、大がかりな補強設計や工事が必要になるのは、なんとなく想像できますね。
コンクリートや構造材自体がひどく劣化していると、改修が困難な場合もあるようです。
 
次回は、更に地震に強い家・地震対策など、西城建設の視点も交えてお伝えしようと思います。
 
参考:林野庁『科学的データによる木材・木造建築物の Q&A』

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