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ブログ2019.12.12

軒下の活用

軒(のき)がある家、軒が深い家と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか。
現代の住宅はデザインの洋風化により、軒がほとんどないか、あっても浅くつくられることが多いようですが、先人の知恵でもある軒には、暮らす上でのメリットがたくさんあります。
 
そもそも家づくりの際にあまり注目されることがない軒ですが、一般的にどのような特徴があるのがお伝えしましょう。
 

 
軒の恩恵
 
軒とは、一戸建て住宅の屋根のうち、外壁や窓、玄関よりも外側に出っ張って、突き出している部分を指します。
(厳密には勾配屋根の下り側を指す)
建物から突き出して雨や雪、日差しを遮って、建物を守る傘のような役割があるのが軒です。
 
軒先…軒の先端部分
軒天…軒の下の面
軒下…軒の下にある空間
 

 
実は軒があるかないかは、建物の耐久性にも影響してきます。
雨漏りは、屋根からだけではなく外壁からも起こります。
サッシや配管などで、防水シートをカットする場所があり、処理によっては実は外壁にもある雨漏りのリスク。
軒がない、または浅いと、外壁は直接雨にさらされるため、雨漏りのリスクを高めることになるのです。
当然、日差しによる外壁の劣化も防ぐ役割があります。
 
室内に入る日差しを調整できるのも軒の大きなメリットです。
高い位置から降り注ぐ夏の日差し(夏至で約80度)は遮り、冬の日差し(冬至で約30度)は軒をくぐるようにして入ってきます。
夏涼しく、冬暖かい家を実現するには、軒が果たす役割も大きいというわけです。
 
もちろん、軒下の空間は雨に濡れる心配がありません。
洗濯物を干すスペースとして活用すれば、外出中の急な雨でもあわてることがないですね。
 

 
屋内と屋外のつながりを意識
 
物干し以外にも、軒下空間を有効活用する方法はあります。
 
家族や友人、近所の人とのコミュニケーションの場として、縁側を設けてみるのはいかがでしょうか。
日向ぼっこをしたり、庭で遊ぶお子さんを眺めたり、バーベキューのお肉を食べたり…
屋内と屋外をつなぐ特別な場所
アウトドアリビング、ガーデンリビングという言葉がありますが、実は昔から日本家屋には、そのような中と外をつなぐ場所があったんです。
 
軒下は限られたスペースで、有効活用が難しいと考える方もいると思いますが、軒を伸ばすなど工夫次第で快適に過ごすための場所になります。
 

 
注意しなくてはいけないのは、あまりに深すぎる軒はデメリットもあるということ。
風をダイレクトに受けて屋根の劣化が心配されるほか、居住スペースを逼迫する、工事費用が高くなるといったことが想定されます。
軒の機能を生かせる深さは、90センチといわれています。
 
建物の耐久性に影響があり、暮らしを豊かにする可能性があるのが軒。
ぜひ家づくりの際は、軒にも注目してみるといいでしょう。